屋根塗装や外壁塗装を行う上で、ぜひ気にしておいていただきたいのが「下地処理」です。なぜ下地処理が重要なのか……それは塗装の耐久性に関わるからです。

もし、下地処理がおろそかになっていたら、フッ素塗料や無機塗料などどんなに耐久性に優れた塗料で塗装しても短期間で剥がれてしまいます。

塗装は下地処理や下塗りなど上塗りすると隠れてしまう工程が非常に重要です。適切な施工をするからこそ、剥がれにくく、塗料の性能を最大限に発揮できるのです。

こちらでは、塗装工程の中で重要な下地処理や下塗りについてご説明します。

下塗り剤はこちらの3つの種類があります。

【プライマー】
下地への密着性を高めます。シーラーと混同され、明確な定義で分けられていませんが、一般的に木部用や鉄部用、シーリング用の下塗り剤に使われています。

【シーラー】
プライマーと同様に下地への密着性を高める効果があります。また、塗料の吸い込みを抑え、色ムラを防ぎます。

【フィラー】
下地への密着性を高めることは共通ですが、フィーラーは粘り気のある液体になっており、下地の凹凸を平滑にしたり、ひび割れを塞いだりできます。下地調整剤として用いられ、追従性のある塗膜を形成、塗装後のひび割れを防ぐ目的でも使用します。近年では微弾性フィラーも多く使われています。

下塗り剤は基本的に1回塗りです。しかし、上塗り剤と同様に必要な塗膜厚を確保しなければいけないため、塗料の吸い込みが激しく、塗膜が薄くなる場合は、再度塗料を塗る必要があります。とくに屋根は劣化が激しく、塗料を吸い込みやすくなっています。屋根の状況を的確に判断して、適切な下塗り施工を行うことが大切です。

元々の色によっては上塗りしても色が浮き出てムラになることがあります。このような時は、下地の色が浮き出てこないようにホワイトやグレーなどの色を塗って色ムラを防ぐことがあります。

指定していない色で塗装されていると驚くかもしれませんが、これは下地の色が浮き出てくるのを防ぐ意図があるのかもしれません。

もちろん、業者が施工状況を見て判断していると思いますので、気になることがあれば、現場にいる職人に聞くことが大切です。

塗装は「下地処理→下塗り→中塗り→上塗り」の流れで行います。つまり最初の下地処理がおろそかになっていると、いくらその後の施工が適切でも剥がれやすい塗装に仕上がってしまいます。

下地処理とは、塗装する面を整えて塗装の密着性を高めたり、凹凸を平滑にして見栄えを美しくしたり、ひび割れなど損傷があるところを直したりする工程です。下地処理には、高圧洗浄やケレン、シーリング工事、補修工事などがあります。

高圧洗浄は建物に付着する汚れや古くなった塗膜を洗い流し、塗装しやすい下地に調整する工事始めに行う工程です。洗浄中は窓を開けたり、洗濯物を外に干したりできませんのでご注意ください。

シーリング工事は建物に生じる隙間を塞ぐことが目的です。外壁の目地や窓まわり、部材の接合部や取り合い部に充填し、防水性や気密性を高めます。また、軽微なひび割れもシーリングで補修できます。

下地処理は塗装の耐久性を左右すると言っても過言ではありません。こういった見えない工程を手を抜かずに行うことで、品質の高い塗装に仕上げることができます。

下地処理や下塗りは塗装が仕上がると隠れてしまい、目視では確認できなくなる工程です。見えないことをいいことに手抜きをする杜撰な業者も残念ながらいます。業者に手抜きされないように、見積もり内容をよく確認し、施工について業者から詳しく説明をもらいましょう。

また、工事内容や使用する塗料などの変更あったときに、修正を口頭だけで済ませてしまうのはおすすめしません。口約束のトラブルも多く起きています。トラブルに発展した場合、証明できるものがなく、「言った、言わない」の泥沼にはまることになってしまうため、もし、工事内容に変更があれば、見積もりを作り直してもらうか、業者に一筆入れてもらうなど、書類上で確認できるようにしてください。

屋根塗装や外壁塗装は多くのお金が発生し、そう簡単にやり直せる工事ではありません。せっかく工事をするのですから、後悔がないように万全に準備しておきましょう。

当社は建物診断や見積もりを無料で実施しております。診断ではお客様にも立ち会ってもらい、建物の状態や工事について詳しくご説明さえていただきます。

お客様のご要望に沿って最適な工事プランをご提案いたしますので、お住まいのことでなにかお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。

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